筆談ホステス
北川景子主演の2時間スペシャルドラマ。
率直な感想として、この題材を2時間ドラマにするのは、ちと無理があるような気もした。
そして、主演が北川景子さんだから、原作に忠実には作れなかったのだろうなぁっていう想いが強くしました。あまりハードな場面は設定できないですよね。きっと。だから、全体的に、美しい、悪く言うと、さらっと作ったドラマに仕上がってた印象を強く持ちました。学生時代は不良だったとうことが、このドラマではまったく描かれてなかったし、ホステスのお仕事も、こんなにさらっと描いていることに、違和感を感じる。他のホステスも、みんないい人に描かれてたし。もっといろんな出来事があったろうに。
お客さん役の笹野さんに、「辛いは、幸せの・・・」のくだりを、もってきていましたね。
最後は、ホステスに反対していた、お母さん役の田中好子さんと、対面して、親子が分かり合えるときがきた・・・という終わり方でした。
ドラマの最初と最後に、斉藤さんご本人が登場していた。
それは、よかったのでは。このさらっとした作りのドラマを、最初と最後で、きちんと締める役割は大きいでしょうね。
さらっとした作り・・・最後のエンドロールで「毎日放送」の文字。
ふむ、制作はTBSじゃなかったんですね。
毎日放送らしいドラマかもしれません。かつての、単発ドラマの時代の日曜劇場っぽいというか。
逆に、原作に忠実に作りすぎると、2時間じゃおさまらないし、北川さんがキャスティングできなかったかもしれないし。
妥協の作品ということだろうか。このドラマの番組宣伝にあった「感動」は、感じられない作品でしたね。深くなく、さらっとしてたから。
ただ、ひとつ思うのは、斉藤さんが筆談で書いた、数々の言葉を、なるべく、本当のエピソードとともに出していってほしかったなぁってことかな。なんだか、その筆談でのすてきな言葉が、関係ない場面で、さらっと紹介されてたのは、もったいない。